30歳前後でライターを始めて15年ほど。「仕事は極力断らない」を信条にやってきた。
フリーランスたる者、仕事を断ったら次は来ない。
そんな恐れもあったし、シンプルに「頼まれたら嬉しい」というのが新規の仕事を受けるモチベーションにもなっていた。以前出した仕事がダメダメなら、次は来ないわけで、それでも依頼してくれるというのは、とりあえず前の仕事は及第点だったよね、と思えてきた。
人生押しなべて勉強ができる部類ではなかったからこそ、「評価」されると純粋にうれしい。
だけど、気づけば人生後半戦。
降ってきた仕事を断らずに来たら、案外息苦しくなっていることに気づき始めた。
「できる仕事」と「できない仕事」があり、だけど「できない」と認めることは怖いこと。「無理です、できません!」とは、プライドも邪魔してなかなか言えない。同様に、「子供がいるのでできません!」も言いたくなかった。「家事育児との両立がもうできないんです」とはなおさら負けを認めるようで嫌だった。
独身の頃と同じように成果を出すのがプロのライターだと思ってきたから。
でもね、最近思う。
「もう無理、できません」って言ってもいいんじゃないかと。
「好き・嫌い」で仕事を選んでもいい年齢なんじゃないかと。
もっと正確にいうと、「嫌い・苦手」なことを克服しようとする努力をじっくりしているほど、私の残りの人生長くないんじゃないかと気づき始めたということ。
だから決めた。自分のなかで「受ける仕事」と「断る仕事」を明確に決める。
若いころは、「苦手」なものも食べることが経験に繋がったけれど、そろそろ「本当に苦手」なものは、これ以上努力しても「好き」にはならないことがわかってきたから。
これからはね、「好き」を突き詰めるよ。
人生を「好き」で埋めてくよ。
百日紅が満開な8月の決心。


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