4歳の娘。引っ越しを機に言うようになったこと。
「ママはママのままで、パパはパパのままで、ばあばはばあばのままで、〇〇ちゃんは(娘の名)〇〇ちゃんのままで、○○ちゃん(姉)は〇〇ちゃんのままで、○○ちゃん(兄)は○○ちゃんのままで、ずっと一緒に家族のままでいたい」
「誰もお亡くなりにならず、誰も年を取らず、いまのままで一緒にいたい」
「そういうことを毎晩、神様にお願いしているの。神様って本当に天国にいるんだよね?」
なぜ、こんなことを急に言うようになったのだろう。
誰も身近で亡くなった人はいないのに。
引っ越しの際、これまでみんなで過ごしてきたリビングが、みごとにがらんどうになり、もはや電気もつかない中、子どもたちをランタンを灯し、「一つの時代が終わったね……」と私がしみじみ言ったことが、どうもきっかけだった気がする。
親バカだが、感受性が高い。
そして親に似ず、記憶力がいい。
まったく私に似ず、根気がある。
だから、毎晩のようにずっと言い続けている。
まるで毎晩確認しないと、約束が消え去ってしまうのを心配するように。
だから、毎晩、私はウソをつく。
本当に、そうだといいのだけれど……と心の底から願いながら、しかしそれが叶わないことは分かりきっている。
だけどもうしばらくは、その嘘を本当だと思い込ませてあげたい。
サンタがリアルにいるのかどうかと、この約束が実は誰も叶えてあげられない願いだという事実、いったいどちらを先に気づくのだろう。
おそらくは、同じ頃かな。
せめてその時期がもっとずっと先であることを、私も願っている。



