
仕事で北海道は帯広に行ってきた。
前日の取材を済ませ一泊、翌日午後13:30の飛行機に乗る予定。
泊ったホテルの同じ通りに、「六花亭」の本店があり、行ってみることにした。
1Fにはぐるりショーケースが並び、おなじみのお菓子も、初めて見る商品も、ケーキもアイスもある。
うれしくなってカゴにぽーんぽーんお菓子を詰めていく。
だいぶウロウロしてたのでお腹が減ってきた。
なにしろ、おおいに寝坊をしたもので朝食を食べ損ねている。
2Fのカフェにいくと、大きく切り開いた窓からは初夏の太陽の光がまろやかに差し込んでいる。
窓際に置いてあるアレンジに目が引き寄せられる。
「六花亭」のイメージにぴったりと寄り添った涼やかな花々。
いかにも「アレンジしました!」という自己主張は一切なく、店の雰囲気と、外の景色に溶け込んでいる。
ガラスの水盤に水を張り、リース型のオアシスにタニワタリをぐるり巻き、そこにアレンジ。
ピンクローズ
瑠璃玉あざみ
ピンクのスモークツリー
クリームイエローの金魚草
天に向かい、ブプレリュームがパラレルに伸びており、それがまた窓の外の木立とシンクロしている。
まるで窓の内側にも小さな木立があるような。
ブプレリューム(通称ブプレ)は、さわやかさを演出するには最適な花材だ。
1.色がさわやか
2.佇まいもさわやか
3.茎の伸び様、花の形状もさわやか
色や形に動きを出せるので、アレンジやジューンブライドのには最適である。
ただ、難点は弱いこと。
茎が細いので水揚げがしっかりしていないとオアシスにしっかり刺さらないし、それに日持ちしない。すぐに茶色く変色し、長くとった茎は萎れてくる。
だからこそ、ここまでブプレリュームを主役にしたアレンジは、むしろ静かな自信を感じさせる。
「この弱いブプレが萎れるまでは飾っておきません。新鮮さが命ですから」ってところかしら。
さらにこのカフェで感心することがもうひとつ。
実は私、このブプレリュームの名前を忘れてしまっていた。
花の名前が思い出せないのは、気持ちわるい。。
で、お店の女の子に聞いてみた。
「すみません。これは何という名前の植物ですか」
半分くらいは、「あー、ちょっとわかりません」という答えが来るだろうと考えていた。
しかし、その子、「ちょっとお待ちください」と、小走りにレジまで走っていくと、何やらメモを取り出した。
「おぉ。メモっているのか…」と、感心した。
しかしどうやら、メモを見たはいいが、書いてある花材のどれがどれなのかが分からないらしく、2,3人に聞いて相談した後、嬉しそうに戻ってきて教えてくれた。
「ブプレリュームです!」
その子が自主的にメモっていたのか、それとも「六花亭」の方針なのかはわからないが、(たぶん後者だろう)、なんだか、ここ最近ないくらい感動した。
もう少し質問すると、アレンジは週に二回、お花屋さんが持ってきてくれるそうで、花の名前は難しいのでその都度メモをしてレジに置いてあるそうな。
「偉いですね~」
というと、嬉しそうな顔をしていた。
すこし疲れ気味で、精神的にもだいぶアワアワしていたのが、このカフェにいた30分ほどですっかり落ち着き、癒された。
朝食代わりのホットケーキとカフェオレをいただき、東京に向かった。


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